Shimokitazawa

2010.05.25

TICA 「Johnny Cliche」発売記念インタビュー*後編



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TICA 「Johnny Cliche」6年ぶりとなる待望の New Album 

発売記念インタビュー:後編
   2009.11.12 interview by lete (aki machino)

Grand Gallery より誕生した新レーベルTartownより第一弾として発売された

New Album「Johnny Cliche」





カバー曲を選ぶときの基準は




lete:カバー曲を選ぶ時に好き嫌いの他に基準はあるのですか?


石井:うーんと、一番重要なのはメロディーが強いっていうか、ちゃんとしてるっていう

か。それは絶対条件なんでしょうね。


lete:強いというのは


石井:ちゃんといいメロディーだってことですね。


lete:曲の構成やコード進行などは


石井:歌のメロディーだけの話。コードとか構成はアレンジする際に全部変えるから、歌

メロが良いか悪いか。基本的にはね。




「Johnny Cliche」を発売し終えて




lete:今回のアルバム「Johnny Cliche」制作の時に、特に気を付けた事があれば教えて

ください。


石井:そうですね、まず「隙」「間」を作る事ですかね。それでいて濃密な「空気」を作

ること。そしてある種の人なつっこさやユーモアや意外性を持った作品にすることでしょ

うか。


lete:音の響きや曲のコードについては


石井:和音やメロディーといった音の響きは、クリシェ的な安定感と多少の冒険心とのバ

ランスをとりつつ、自分にとって退屈でないようにしましたね。コード(和音)が変わっ

た瞬間に、パッと色が変わるような印象を持てるようにということでしょうか。


lete:TICAを結成してもうじき10年になりますが、長い間モティベーションやクオリ

ティーを保ってこられたのは素晴らしい事だと思います。その理由は何だと思われます

か?


石井:そういう風に思ってないもん。


武田:思ってない。いや全然もう。


石井:1ミリも思ってないですね。


lete:1ミリも‥


石井:ええ、ないですね。


lete:ないですか?そのポテンシャルの高さですとか、作品のクオリティーっていうのは

素晴らしいと思いますが‥


石井:いや、いつも不満だよね。


武田:そうですね。


石井:たいがい、ま、1年に数回いいライブだったなと思える日があるかないか


lete:そんなに少ないんですか‥


石井:極端に少ないですね。


lete:その欲求不満がまた先の糧に?


石井:うーん、そういう部分は少なからずあるでしょうけれどね。


lete:高い内容をキープされていて素晴らしいと思うんですけど、それは何か自分を支え

ている源みたいなものが?


石井:根源的なことですよね。何で音楽やってんのって事でしょう。なんでなんでしょう

ね(笑)この年になると他にできる事ないからっていうのがね、大きな理由を占めてきま

すけどね。


武田:ふふふ、そうなんですか(笑)


石井:いやでも転職は難しいって(笑)


lete:そうですね(苦笑)ニューアルバム「Johnny Cliche」の発売を無事終えた訳です

が、振り返ってみて率直な感想をお聞かせ下さい。


石井:今作は1stミニアルバム(No Coast)の無垢な素朴さと、約10年間の活動歴の

中で得た経験が、とてもうまく溶け合った仕上がりになりました。TICAとして初めて顔

のある作品を作れたと思っています。聴いてくれる方々の心に深く沁みるような作品を

目指して作りました。


lete:ああ、そうですね。私は発売日から毎日繰り返して「Johnny Cliche」を聴かせて

いただきましたが、一曲一曲が心に残っています。本当に素晴らしいアルバムだと思い

ました。鼻歌はもう当分TICAづくしですよ(笑)




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子供の頃憧れた職業




lete:ではアルバム事はこの位にして、次からは少しプライベートな質問をしたいと思いま

す。子供の頃憧れた職業は何でしたか(笑)


武田:私はアイドルです。


lete:ええ?アイドル歌手ですか?


石井:でもわかるよ。武田ってそういう所あるよね。


武田:あります?


石井:あるある


武田:そう?アイドルっぽい?


石井:うん、まぁアイドルっぽい。


lete:奇麗ですしね。


武田:そういう事じゃないですよね。石井さんが言ったのは(笑)


石井:いやいやいや、、、


武田:そうじゃなくて、誰かが作った曲を演じるんでアイドルっぽい


石井:あー、いや、何て言うか。


武田:松本伊代になるのが夢でした。幼稚園でもずーっと歌って。センチメンタルジャー

ニーの頃ですよ。多分3歳位だったと思うんですけど、すごく覚えています。


lete:え、、伊代ちゃんですか!?でも伊代ちゃんとは雰囲気違いますね?


武田:やっぱり大きくなってくると色々気付いて(笑)


lete:石井さんは何に憧れて?


石井:小学校の時、漫画家になりたかったです。


lete:あ、そうなんですか?それは好きな漫画家がいらっしゃったとか?


石井:うんまあ。藤子不二雄。


lete:そうでしたか、少し書かれたんですか?


石井:ああ、書いてました。


lete:今は残ってないんですか?


石井:残ってないと思います。担任の先生に見せたくらいですかね、当時の。3年生位の

頃から嵌って6年まで、小学校時代はだいぶ漫画でしたね。


lete:長い間真剣だったんですね〜。


石井:そうですね。




身近にあった音楽を自然に楽しんだ少年時代




lete:なぜ音楽の道に?


石井:音楽も好きだったから、何かそういう風になっちゃったんですね。


lete:当時憧れていたアーティストはいらっしゃったんですか?


石井:小学校の頃に憧れていたアーティストは勿論いましたよ。かぐや姫。


lete:意外な‥‥フォークなんですね。


石井:フォーク全盛でしたからね。その頃、我が家に従姉が住んでたんですけど、彼女が

音大のピアノ科の学生で、手ほどきを受けたんです。


lete:最初はピアノから?


石井:オルガンを習いに行ってましたけどほとんどものにならなくて。彼女はギターも弾

けたのでギターの手ほどきを。


lete:幸運な環境だったんですね。


石井:俺にとっては普通だった。


lete:滅多にいないですよね、そんな親戚が


石井:そんな事ないでしょう、大勢いますよ


lete:ギターはその頃に教えてもらって後はずっとご自分で?よく弾いてた曲や練習して

た曲はありますか?


石井:覚えてないですね。というのもこれというのは無いですね。練習か‥。ギターの練

習をちゃんと始めたのは高校生になってからなんです。ギターは弾けたけど練習なんてし

た事なくて、ギターを弾くのは歌う時だけでした。親戚の姉ちゃんと親父と3人で、夕食

後にセッションみたいにして歌っていた。


lete:ヨーロッパぽくて素敵ですね。


武田:うん


石井:全然そんなんじゃないんだけどね。親父は全然洒落た人じゃなくて、国語の教師で

どっちかっていうとバンカラな人なんですよ。だからお洒落のおの字もない。イケてる髪

型なんかしてると、何だそりゃみたいな(笑)そういう人なんです。だから全然お洒落で

はないけど無骨ながらにギターが好きで、当時女子大生の従姉の姉ちゃんと、その時流

行っている日本の歌謡曲とかを歌うという。その頃の歌謡曲って歌うだけで全然楽しかっ

たんだよね。歌い甲斐もあったっていうか。歌本みたいなのを見ながら、あるいは姉ちゃ

んが一回聴いてコードを書いてくれて、じゃあやってみようかってジャカジャカやるの

(笑)


武田:へぇー


石井:それがギター弾くって事だったから。すげえ楽しかったですね。


lete:大人になってからかなり想い出になりますね。


石井:そうですね。相当想い出になったかな。親父は歌う事が好きな人だったんで、酔っ

ぱらうとひとうなりしたいんですよ。


武田:ふふふっ


石井:当時カラオケボックスは無くてカラオケスナックの時代で、8トラの時代だからこ

んなでっかいテープでガチャコンって入れて


lete:家にもありました(笑)


石井:ありました?そうそれが出てきた頃だったんですよ。だからしょうがなかったんだ

ろうね。歌うには楽器を演奏しないとカラオケが無かったから。


lete:それがベースに、、と言っていいのか(笑)


石井:でも本当に、じゃりんこチエみたいな感じで全然洒落た感じじゃないんですよ。


lete:今の日本では、もの凄く貴重な、そういうお家が増えてくれたらいいなというよう

な家庭ですね。


石井:どうなんだろうね。


lete:今のticaの雰囲気が自分の中で繋がっていると思うのは、おいくつ位の頃なんです

か?


石井:僕は小6位かな。その頃からいわゆるロックや洋楽に目覚めた。多分小学校の3年

位の頃から音楽が好きかもと自覚して。初めてアルバム単位で聴いたのは日本のフォーク

のアルバムだと思うけど何かわからない。かぐや姫とかイルカとかじゃないですかね。で

もまだ自分ではレコードは持ってなかったんです。自分で持ってなくても、親戚のお兄さ

んと家に居候していたお姉さんの二人が音楽好きで、彼等がレコードを買いに行くのにつ

いて行ったりしていて。


lete:わからないなりに


石井:そうそう、何かレコード屋いいな、みたいな。


lete:不良の香りはしませんでした?


武田:ははは


石井:家のまわりの街のレコード屋には少なくともそういう感じはなかったですね。


武田:ふーん、そうなんだ


石井:今はもうないけどね、街のレコード屋さんってほどんど。


lete:残念ですよね。


石井:家の近くに、その頃に通っていたレコード屋で一軒だけ存命の店があるけどね。ア

ポロっていう店で。アポロか名曲堂でレコード買ってたから。


武田:へぇー


石井:すげぇ懐かしい。うーん。


lete:その頃ミュージシャンになりたいと思ってたんですか?


石井:いや、全然思ってない。だって、なりたいっていうかギターのコード3つか4つ、

がちゃがちゃ弾けるだけだから。なりたいも何も想像もできない。


lete:ただたんに楽しんで弾いていたと


石井:そう。




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少女時代の選択



武田:ふーん、そうか。私はお姉ちゃんがいたので、その影響がやっぱり大きかったです

よね。洋楽なんて聴いた事なかったけど、お姉ちゃんが中2、3位の時に初めてターン

テーブルを買って来て、でもそういう時代だったんですけどね。それでこれが今イケてる

んだぜっ、って流行のR&Bとかをお姉ちゃんと一緒に聴いて、あーこれがかっこいいんだ

〜みたいな(笑)だから全然、中学とか高校の時は、今のTICAに繋がるようなのは聴いて

ないですね。大人になってからです。


lete:歌手になりたいと真剣に思ったのは何かきっかけがあったのですか?


武田:それは本当に3才位の時から真剣っちゃ真剣に(笑)思っていて、みんなには言わ

なかったけど真剣ではありましたね。


lete:武田さんの小学時代にはスカウトキャラバンとかはもうなかったんですか?


武田:いや、あったんじゃないですかね。最近もありますよ。


lete:受けたりしようとかは?


武田:いや、もうね。あたし結構早い段階でアイドルっていうかそういうのには無理だ

なってのを、割と気付いてたタイプで。


lete:いいなりにはなれないと?(笑)


武田:いや、もうそれは顔とかそういう問題で(笑)クラスで美人とされている女の子を

見ると、あ、これはもう全然違うなって。割とこういう事は早めにわかったので、そうい

うのはいい、歌えればいいやって(笑)


lete:早めの挫折というか


武田:そうですね、、挫折というよりも切り替えですね。


lete:そんなに小さい頃に自分で選択するって凄いですね。ありがとうございました。




待っていてくれたファンの方々へのメッセージ




lete:もっとお伺いしたいのですがそろそろお時間なので、最後にこのアルバムの発売を楽

しみに待っていてくださった方々にメッセージをお願いします。


武田:聴いてくださるっていうのが本当にありがたいというか、CDを2600円出して、

まあleteに観に来てくださるお客さんもそうなんですけど、ライブを体験しに来てくれ

るってことが、もう本当にありがたくて。自分でさえ最近はお金を出してライブを観に

行ったりするのが、なかなか難しいっていうのもあるんですけど。だから聴いてくださる

方に対して恥ずかしくないような、そういう気持ちで歌ったので、ぜひ長く聴いてくださ

ると嬉しいです。


石井:うーん、ま、だいたいは武田が言ってくれた事なんだけどね。今回のアルバムは、

外から眺めてまぁ良くできてますねという音楽じゃなくて、もう少し聴いてくださる方の

中に入っていくような音楽になれたらいいなと。多少でこぼこしてたり、完璧じゃないか

もしれないけど、とにかく聴いてもらってお客さんとのやりとり、、って言ったら陳腐な

言い方だけど、上手く言葉では言えないんだけど、うーん、全然上手く言えない。今作は

隙があって取っ付き易くて、「素」というか飾らない内容になってると思うんですよね。

だから、かまえずに気楽に聴いて欲しいっていう。


lete:そうですね。より多くの方に聴いていただきたいと思います。ぜひ。


石井:そうですね。是非聴いていただきたいです。



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あき 2010.05.25 20:04 | TICA インタビュー | 更新情報をチェックする